4/24/2006

What is “TrackGlue”?

先の記事で述べたように,チューブラーを使う場合一般的なRoadGlueの代わりに,TrackGlueを使うことで大幅に転がり抵抗を削減でき,乗鞍 のコースでは1分前後のタイム短縮を期待できる.これはTrackGlueがRoadGlueに比して非常に硬く,ヒステリシスロスを削減するためと考え られる.

TrackGlueとは何か? その正体はなんと“ニス”である.ただし,セラック(shellac)ニスという,やや特殊なものが用いられる.セラックニス自体は木工用品としてホームセンター等で入手可能である.

セラックニスの弱点は,ずばり耐熱性である.つまり,長時間のブレーキングにより溶ける可能性があるのだ.これはブレーキの無いトラックレーサーでは問題無いが,ロードで長い下りを伴う場合は問題となる.TrackGlueはややリスキーな選択なのだ.

そういえば,数年前のTDF,長い下りの途中でベロキの前タイヤが突如ホイールから外れて...という凄惨なシーンが記憶に新しい.もしかすると,当時のONCEチームはリスク承知でTrackGlueを使っていたのではなかろうか.

TrackGlueの使い方や実際の耐熱性については継続調査中だが,特に夏場のレースではリスキーと思わざるを得ない.筆者自身迷っていて,情報収集中である.トラックや競輪をやっている方で,TrackGlueのノウハウをお持ちの方がいれば,是非情報提供願いたい.

shellac関連の参考URL:
http://www.wattagetraining.com/shellac/R.B.T_shellac_post.txt
http://velo.way-nifty.com/velo/2004/07/post_4.html
http://biketechreview.com/v-web/bulletin/bb/viewtopic.php?t=674&sid=e6654e2692a82d6fa91e5431b0a754f2
http://www.shellac.net/faq.html

一番上のURLにわりと詳しく使い方が書いてあるが,素人が簡単に実行できるものとは思えなかった.熱のリスクに加え,さらに使い方もRoadGlueやテープより難しそうだ.どこかのショップでやってくれればよいのだが.

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