#しかもSRMじゃなくて,Powertap!!
ところが最後の正念場,19ステージITT,噂のZIPP 999 Disk w/PowerTapを使ってなかった... 何故? よく海外のフォーラムとかで,「パワーも心拍数もレース中には見ない」「LCDにテープをはって,後で解析するだけ」といった意見を見る.では,ペーシングはどうするのか.やはりプロだから,カンで片付くのか.ためしにやってみよう.
テスト場所:定峰峠(埼玉県,距離約5km)
テスト方法:同じ峠で,日を変えて2回の試走を行った.バイクは2回とも同じで,Powertapでパワー,スピード,ケイデンスを記録した.試走1回目はメータをのパワー値を見ながらペーシングを行い,試走2回目はメータがMax値のみ表示するように設定して,ペーシングに使えないようにした.
備考:2回とも弱雨路面ウェット,体感できる風なし.
タイヤ銘柄,タイヤ空気圧は2回とも同じ.
2回目は車体を300gくらい軽量化した.
2回目は後輪のチューブにラテックスを使った.
結果:
試走2 ⇒ 平均266W,タイム14:07
考察:
試走1と試走2では,全く同じ平均出力となった.ペースの山谷の少なさという観点では,むしろ試走2の方が良いように見える.ただ,筆者はこのコースを何度も走っているので,ある程度体がペースを覚えているのかもしれない.また,このコースは5kmしかなく,ペーシングの良し悪しが平均出力に影響し難い可能性もある.尚,2回の試走の両方とも,最後はもがいたつもりなので,手加減したということはない.同じ平均出力でも,タイムは,装備の違いから僅かに(1%程度)向上している.
結論:
人間は計器なしでも自律的にペーシングを行うことが可能な程度の,Human Power Meter (HPM)機構をもっており,そしてそれはパワーを見ながらのトレーニングによって強化できる可能性がある.だが所詮「カン」なので,コンディショニングその他によって影響される可能性は否定できない(e.g., テーパリング後,脚が妙にフレッシュなときは楽にパワーを出せてしまう)ため,その用途は限られる.
考察:
試走1と試走2では,全く同じ平均出力となった.ペースの山谷の少なさという観点では,むしろ試走2の方が良いように見える.ただ,筆者はこのコースを何度も走っているので,ある程度体がペースを覚えているのかもしれない.また,このコースは5kmしかなく,ペーシングの良し悪しが平均出力に影響し難い可能性もある.尚,2回の試走の両方とも,最後はもがいたつもりなので,手加減したということはない.同じ平均出力でも,タイムは,装備の違いから僅かに(1%程度)向上している.
結論:
人間は計器なしでも自律的にペーシングを行うことが可能な程度の,Human Power Meter (HPM)機構をもっており,そしてそれはパワーを見ながらのトレーニングによって強化できる可能性がある.だが所詮「カン」なので,コンディショニングその他によって影響される可能性は否定できない(e.g., テーパリング後,脚が妙にフレッシュなときは楽にパワーを出せてしまう)ため,その用途は限られる.
4 件のコメント:
「tarmacさんがペーシングに慣れていたから出来たこと」ではないかと私は推察するのですが、どうでしょうか。そのような意味合いに於いて、それこそトレーニングの虫として知られるランディスがメーターなしに出来るのは不思議ではないと。
シャンゼリゼのゴールでもPowerTap付きに乗ってましたね、ランディス。
例えばケイデンスですけど、私はいつもケイデンスをコントロールして走っているのですが、一度POLAR CS200のケイデンスセンサーが振動でズレて検出しなくなった事があります。でもそのまま走り終えてログを見ると、結局いつもと何ら変わらないケイデンスで走っていました。日頃からケイデンスとか意識していないアバウトな人でも同じになるか、疑問だと思います。
ペーシングはやはりお書きの通り序盤で飛ばしすぎない事がとても大事でしょうね。「うわあ今日は脚が回る回る」とか無邪気に思ってたら後でえらいことになるわけで、私もそれで45分で33km強一気に走れて、しかしその後見事なまでに完全に足が止まった経験あります。
どうも.お察しの通りこの記事は半分ジョークです(笑)
私の感覚では,*そのコースでの*ペーシングになれていることが大きいですね.そして,今回の試走コースは勾配変化が少ないことが特徴です.なれないコースや,勾配変化の大きいコースでは,経験的にペーシングが難しいと思います.栂池などは都合5回も走っている上に,パワーメータ付きでも,未だイーブンペースに成功しません(汗)
また,仰る通り序盤を抑えることは一つの鍵だと考えます.同じ出力ならば,Perceived Effort(PE)は時間とともに上昇していくからです.レースでテーパリング明けの脚が回る・軽い状態が特に危険ですね.
たしかに試行回数が1回というのも含めて、ジョークのような実験のように見えますね。
実状は、慣れた状況で手加減無しで走れば、同様の平均出力になる、というところでしょうか!?
ただし、安定してそれを出せるレベルに達することができてのことでしょうが。
この実験、冗談のようで実は興味深いですね。試行1は、山谷の数こそ多いが幅が小さい。そのため後半の出力が非常に安定し、乱高下する試行2とは明らかに線形に違いがでてますね。
これが長時間になったとき、さらに上下幅が広がるものであれば、無駄な疲労につながるでしょう。
Human Power Meter (HPM)機構って結構いい加減ですね。
SORAさん,上下動が多少あっても,結局平均パワー(やNormalized Power)が一緒になるなら,別に上下動してもいいんじゃないか? ってことになりますよね.
実際,空力の問題があるので,TTやトライアスロンでは比較的平坦な区間でセーブ,激坂でプッシュした方が速い,という考え方もあります.
自分の経験では,栂池の例のように前半数分オーダーでプッシュしてしまうと,間違いなく後半タレることを(何度も;;)経験しています.レース時間が長くなるほど,タレ始めてから長く走る羽目になる,ような気はしています.
しかしその結果全体の平均パワーがどれだけ落ちるのかは,未だによくわかりません.イーブンペースが速い,っていう話の根拠も,実はよくわからないのです.気にしすぎですかね(笑)
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