9/18/2006

ボートの世界

エコカーに続いて進んでるところは進んでますねシリーズ.
http://www2.cc22.ne.jp/~ozwrow/index-tech.html
http://www.setarc.jp/columns/furukawa/


http://www2.cc22.ne.jp/~ozwrow/ozr/r06trra/semi98/jen98j.html
このKurt Jensen氏の考え方は自転車におけるCogganらの考え方に近い.Jensenの考え方も,Cogganのいうところの:
"Testing is training, training is testing."
"The best predictor of performance is performance itself."
...ということに集約される.

またCogganとJensenはレース時間と呼応する代謝系を鍛えることを基本と考えている点も類似している.違うのは,CogganがLT強度とよく相関するFTP(60min TT 平均パワー)を基準強度とするのに対し,Jensenは2000m レース(≒5分程度?)のパワーを基準強度としてトレーニング強度を算出している点だ.この程度の時間だとVo2Maxとより深く相関していると思う.Ric SternのMaximum Aerobic Power(MAP)に近いプロトコルかもしれない.


http://www2.cc22.ne.jp/~ozwrow/ozr/r06trra/ergopace/ergopacej.html
これは2000m レースパワー(実際にはタイムで計測している)を基準としたトレーニング強度の計算表である.レースパワーの85~75%がATトレーニング域(Jensenの言い方では"レベルC")といった設定を行う.「レベルCでの典型的なトレーニングモデルとしては,できるだけ速い速度での12km漕か,あるいは10~20分のリカバリー(回復期間)を挟んでの6km2セットとかが適用できる.」とあるが,上位競技者レベルでは6km=約20分,12km=約40分らしい... どうやら持続時間やセット数などにもCogganと類似性があるようだ.


http://blog.so-net.ne.jp/shibuken/
自転車にも応用の効きそうなお話がたくさん.だが,ボートには自転車のように可変式の変速装置はついていないことは注意が必要だろう.ボートでも「オールの支点位置」を設定することはできるが,やはり競技中にこれは変更できないらしい.自転車で言えばシングルギアのトラック自転車みたいな感じのようだ.自ずと,アスリートに求められる要求事項も変わってくるだろう.例えば以下のようになるだろうか.
・ボート/トラック自転車
... パワーを高めること+幅広いケイデンス?でパワーを発揮できるようにすることが必要.
・ロード自転車
... パワーを高めること+パワーを発揮しやすいケイデンスにギアをあわせることが必要.


Cogganが言うように,ロード自転車において選手は(パワー維持の観点から)最適なケイデンスを自律的に選択するのだとすれば,ロード自転車の選手はパワーが最優先課題になる.そして自由にケイデンスを選択できるギアの幅広さ+細かさが重要となる.

逆にボートやトラック自転車では,低ケイデンスや高ケイデンスのときも高パワーを維持できるように,低ケイデンス練習,ストレングス(フォース)強化,高ケイデンス練習などが比較的重要になると考えられる.


あの言葉が頭に...
"Specificity, Specificity, Specificity..."

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