今,エイビッドなサイクリストのホットな話題,The Performance Manager. 通称TSTWKT (the shit that will kill them) = power-based impulse-response performance model.
こ れまで闇につつまれていたピーキングをパワーベースのトレーニング記録を基に定量化しようという試み.他競技でもホットなトピックの一つら しいが,陸上や水泳では心拍・時間が頼りなのに対し,サイクリング(やローイング)ではパワーというダイレクトな記録が取得できるため,いち早く実用化に こぎつけた模様.科学的な根拠については上記TSTWKTのリンクや,CFのこのスレッド参照のこと.要は,長期的蓄積疲労(CTL)と短期的蓄積疲労(ATL)のバランス(TSB)が最大化するポイントでパフォーマンスのピークが現れるという考え方を数値化したもの.
CPS次期リリースに搭載されるらしいので待っていたが,待ちきれないアスリート・ハッカーのみなさんのおかげですっかりアルゴリズムの推測がすすみ,kmavmさん作のxlsが公開された.ありがたく試用させて頂きます.
以下のグラフでは,過去約1年間について,TSS/day,CTL,ATL,TSBを計算している.
TSBの値の高い日がピーク(高記録が出る可能性が高い日)である.当たり前の話だが,1) “ある期間”“ある程度”CTLを蓄積した後,2) “ある期間”テーパリングした後ピークがくる.
だが,それらの期間・程度がこれまで不確かだったので,“ターゲットレース前は2週間,ワーク時間を50%に”といった経験則が頼りだった.
上記のTSBグラフを見ると,八ヶ岳,赤城,栂池などのパフォーマンスと,なんとなく相関が認められる.
ホビーレーサーごとき,数あるレースのどこかに当たればいいだけかもしれないが,それでもターゲットレースにピークを持ってくるとか,やってみたいのが心情である.
(つづく)
2 件のコメント:
毎度どうもです
これ、けっこう画期的な話ですね。
恣意的に使えるようになったらけっこう変わりそうです。
おそらく優れたコーチは,カンと経験で,ある程度同じようなことをやっていたのだと思います.それが我々のようなシロウトにも手が届くようになった点が大きいですね.
自分の過去データともなかなかの呼応を見せていますが,よく言われるピーキングの経験則と一致しない部分(例えばテーパリング期間も短時間・高強度のワークアウトでフィットネスレベルを保ったほうが良い,とか)があり,制約に注意する必要がありそうです.
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