(1) 心拍ゾーンはトレーニングシステムによって違うが,自分の場合LT-HR(まあだいたいAT-HRに近いものだとしよう)を100%として以下のように決めるシステムを使っている.
L2: 70~84%
L3: 85~94%
L4: 95~105%
L5: 106%~
※L6以上は短時間すぎてHRでは測定不能.
確かH川プロ方式によるAT-HRは160で,Tempo3はHR140~160bpmだったかな? 140=88%AT-HRになるから,L4はTempo3の上半分からRace1(?)の下半分,ということになる.
(2) 代謝系について.
L3以下:酸化系が支配的であり,数時間走れる.
L4: 酸化系と乳酸系がギリギリでバランスしていて,血中乳酸濃度は均衡状態となるため,がんばれば1時間くらいもつ.
L5: 酸化系より乳酸系が勝っているので,血中乳酸濃度は右上がりに増加していき,3~8分で一杯一杯になる.
L6: クレアチン燐酸系と乳酸系が支配的であり,クレアチンの弾切れによって30秒から120秒で終わる.
L7: クレアチン燐酸系の世界だが,そもそも一瞬しか出せない.
(3) (2)より,L4で2時間も3時間も走れる,というのなら,それはL4ではなく,おそらくL3かL2.
(4) >>L4はLSDよりちょい高め
LSDの定義はトレーニングシステムによって異なるが,多くの場合L2だと思う.
実際,「ちょい」ではないよ.
(5) >>ここが無ければ、L6(乳酸系)もL7(クレアチン燐酸系)なんてありえませんから。
・代謝系については(3)を参照.
・必ずしも「ありえない」訳ではなくて,問題は,一度L6以上で走った後の回復時間が酸化系代謝能力で決まるということ.L4で走るとL6やL7のパワーが向上する訳ではない.
(6) >>レースでは大半が「L5」
有り得ない.5分L5で走ったとして,2.5分~5分は回復に必要.1時間のレースで,高々50%がいいところ.実際には,完全な回復ペースでは速い集団から脱落してしまうから,レース時間の10~20%が限界では? さらに,L4のパワーが低い選手の場合は,回復に廻す酸化系代謝能力が足りず,L5(やL6)で走れる時間はさらに短いはず.
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